セルフライゲーション型マルチブラケット装置(デイモンシステム)とは、ブラケットにワイヤーを固定しないことによって、「少ない力」と「少ない摩擦」で歯を動かすことができる矯正装置です。デイモンシステムには、従来の矯正装置になかったさまざまなメリットがあることから、「矯正はちょっと…」と敬遠していた患者様でも安心してお使いいただけます。
これまで主流だった矯正装置は、ブラケットにワイヤーを固定していたため、例えば、床に置いた段ボール箱を引っ張る際に、箱と床の間に摩擦が起こって重さが増すのと同じように、ブラケットとワイヤーの間に摩擦抵抗が生じて、大きな力をかけないと歯を動かすことができませんでした。
それに対して、デイモンシステムのブラケットはワイヤーを固定しないため、従来の矯正装置に比べて摩擦が少なく、小さな力で歯を動かすことができるのです。
従来の矯正装置では、歯が一定の位置まで移動したら、歯に固定しているワイヤーの調整が必要でした。しかし、セルフライゲーション型マルチブラケット装置(デイモンシステム)では、頻繁にワイヤーを調整する必要がないため、通院回数を減らせます。
従来の装置のように、細いワイヤーやゴムなどの部品を使用していないため、汚れが溜まりにくく、ブラッシングを行いやすいというメリットがあります。
デイモンシステムは歯に強い力をかけないため、筋肉や骨の血流が自然な状態を保ち、歯を支える歯槽骨や歯周組織が歯と一緒に移動します。そのため、従来は抜歯が必要なケースも、非抜歯矯正が可能になりました。
歯に強い力がかかると、歯根の吸収・歯肉の退縮が起こりやすくなってしまいます。しかし、セルフライゲーション型マルチブラケット装置(デイモンシステム)ならば、優しい力によりこのようなトラブルを防いで歯を動かします。
セルフライゲーション型マルチブラケット装置(デイモンシステム)には、従来の矯正装置にはないさまざまなメリットがある反面で、次のようなデメリットもございます。当院では、患者様に快適にお使いいただけるよう、治療期間中に可能な限りサポートをさせていただきます。
従来の矯正装置では、結紮線やゴムでワイヤーをブラケットに固定していたのに対し、セルフライゲーション型マルチブラケット装置(デイモンシステム)は、ワイヤーを通すためのシャッター式のスライドをブラケットに内蔵していることから、やや厚みがあります。
そのため、最初は違和感があるかもしれませんが、1週間程度で慣れるためご安心ください。
表側(唇側)矯正の特化した矯正装置のため、人目につきにくい裏側(舌側)矯正をご希望の患者様は、残念ながら使いいただくことができません。
また、従来の矯正装置に比べて非抜歯の確率が高いとはいえ、患者様の歯の状態によっては抜歯が必要となる場合もあります。
マウスピース型カスタムメイド矯正装置について
通常費用(装置費用)
インビザライン矯正363,000円~1,056,000円(税込)
治療内容
マウスピース型カスタムメイド矯正装置(インビザライン)による矯正治療は、マウスピース型カスタムメイド矯正装置を1日20時間以上(目安)装着して歯を移動させる治療法です。1週間~2週間毎に新しい装置に交換します。
リスク・副作用